鉄拳8EWC 2025 Day 1 Eyemusician vs Law の感想戦

最近やっと真面目に続けてたのに、エラーでオンライン接続できなかったから、初の試みで動画観戦の感想戦をしてみようかと。

EWC 初日の Eyemusician を見た感じ、かなり気合い入れて仕上げている印象を受け、やはり結果も伴ってるしで期待age。



対戦動画

以下、この動画の時間指定をする形でリンク。



感想戦 1-1

リンクを押したら動画のところに移動して指定場所から再生されます。

覚悟がキマってる露薙ぎ払いと壁コン

00:50 露薙ぎ払い

1ラウンド目は様子見かつ流れを決めるところで、いったん敗色濃厚になりかけたところで、逆転の流れにはコレしかないという露薙ぎ払いを発動。

ここの壁コンは、最近彼がよく採用している 圧切征伐 (2RPRPRP) の3発目を補正切れヒットさせる、少々の与ダメと引き換えに起き攻めをするパターン。多くは華厳を嫌って受け身を取らないので、寝っぱに露払いを確実に当てて拾っておこうという目論見。

ここではあえて華厳にいって、横転にカスリもせず終わったものの、浮かせられるほどのリスクもなし、と。自分みたいに何も背負ってないプレイヤーだと、しゃがみから 3LP+RK の外法閃も選択肢に入れるけど、ガードされた時に目も当てられないからプロだとやらないかな……

確認の露払い

01:07 露払い

負けかけで、受け身からのタイミングも全然遅いけど、ここであえての露払い。ワンチャン作りにいくのと、ここで打っておくことでどのくらい露払いに気を使う気があるか、覚悟してガードしにくるかを確認その2。

ここからオーソドックスにヒートスマッシュと正拳銅払いカウンターを狙うも、堅くガードされてオシマイ。が、これもほぼ想定通りで、基本的には吉光対策の基本である「しゃがまない」と堅く守るのが確認できた形。

植え付ける露払い

01:14 露払い
ここは1本取られるけど、まぁこれはしゃーないし、露払いを3回撒いたという事実が大事で必要経費。

堅く勝とうとすると露払いってホント打てないんだけど、俺はヤル日だぜって気合いを伝えた意味合いが強い。


感想戦 1-2

流れを戻す御社崩し

01:24 細かい押し込まれを切る

よくあるロウの細かい技打ちに、いくつか押し返そうと試みるも全てダメだったので、いったん卍芟で切った上で気合いの寄ってくるなのカウンター確認の逢魔釘打ち。

そこから受け身に安全気味に御社崩し(金打中6WP)を重ねて、いったん安定の頭蓋。2つの新技は流れを戻すとかメチャクチャにするパワーが強くて、軽量な完全2択ができるのと、相手の対応方針とか吉光知ってる感を探ることができる。

頭蓋ガードからはちょい横移動だけしてきたので、荒らすことはできないが、釣瓶火など下は高確率で当たりそうなことを確認。

太い潜り頭蓋

01:33 潜り頭蓋

スライディングはしょうがないが、押し返す必要ができたので確反~金打から再度の御社崩し、そして太く潜り頭蓋へ。からの、さらに御社崩しから安定の頭蓋はガード。この時点でバランスよく撒いているので、地雷刃移行の流れを頼れるよう仕上げた形。

無刀コンボ狙いから地上の別選択へ

01:46 無刀~確反からセットプレイ

残り体力と位置的に壁コン込みで倒せそうなので無刀ブレード狙い、と思いきや確反を返せたので如意戦輪3発からのヒートバーストというセットプレイ。これが通ったことでだいぶ肩があったまってきた感じある。

ちょい横移動が多いので刈り取る迅雷剣からの、毒霧、空気読み強化ブレード、華輪、寝っぱ読み九頭竜、押し返す迅雷剣、とキレが出てきている。

黄金の調整セットプレイ

02:10 そして切腹へ

時間切れになりかけて、相手は十分に時間を稼いだつもりの状態で、この体力、とくれば高確率でアレしかない。しかし、ここまで通常のコンボ始動技はほぼ振っていないけどアッパーだけは食らいたくない、あるとしたら多く振った露払いからの展開を作ってくるかの匂いの中で、体力調整&距離とタイミング作りのスイープを引っ掛けて、ジャストの切腹へ。

この大会かつこの条件下でこれを避けられることは、そうないだろうという、確信切腹なり。お見事。


感想戦 1-3

焦りを刈り取る初アッパー

02:24 ステップインアッパー

勝ちを取りこぼしたあとの3ラウンド目、まだ見せていないアッパーで焦りを刈り取るナイスなアッパー。自分から当てに行くアッパーってのは全部ナンセンス、アッパーとは全てこうありたい。

起き攻めで露払いからの、壁際な御社崩しからローリスク・ハイリターンな潜り頭蓋~斑鳩へ。調子良すぎて如意戦輪3発~圧切、が受け身しなくて1発当たったからいいものの、よくわかんない状態へ。

第一次・混乱期

02:42 当たらないヒートバースト

流れを渡さないためのナイス下段捌きからの、なぜか通常の立ち途中LPRPLP 始動ではなく 2RPRP にしての、ヒートバースト空振りへ。仮に 2RPRP でも続けて 3LPRPLP で勝ち確定の場面。

これ、長くヤッてるとたまにあるんですけど、ド安定=圧切 っていうイメージと、より安定=ヒートバーストのイメージからか、混乱している時にやっちゃうミスなんですよね。多分、2ラウンド目の展開から一転してコンボ始動がキレイにあたったもんだから、壁運び・壁コン・起き攻めを考えて、だいたい上手く行ったけど失敗もして、っていう頭が忙しい状態になっちゃたと思われます。

過去にこの失敗は経験済みだろうから、バースト打った瞬間に当たらないのはわかってるだろうけど、それでもフォローは超シンプルに野槌踏み、からのピンチへ。

このあとは少し動画が飛んでいて、多分人読みでしゃがみ強化ブレードからの壁コン、卍芟で削り。この〆も結構な危ないやつだけど最早打つしかない状態。ヒートバースト前の無刀移行が助けた形でもある。麻雀でいえばリーチ当たり牌見逃しからのツモり返しくらい、取りこぼさなくてホントに良かったのラウンド。


感想戦 1-4

紫の床=神隠

03:11 神隠

開幕8割は神隠いったろの精神の場面。少しゴニョゴニョしてから、ガード直後の神隠でこれは相当対策してないとちょいしゃがみできないタイミング。

これが決まることで一転して冷静になれるので、その後のコンボも起き攻めも、また安定志向に戻ってフルセットでいっちょあがり。そして前ラウンドのイマイチさの甘さをかき消すかのような早めのヒートバースト付き。

このラウンドによって相当ノリの良い日になりそうな予感、はするものの、こうなるまでもってくのが吉光の大変なところでもある。


感想戦 2-1

好き放題のターン

04:39 バリエーション増やした風に見せて冷静に

一応アッパー打ってみといて、無刀、斑鳩、毒霧とまた好き勝手にヤリだしたように見せかけて間合いを調整している感じ。細かく詰めてきたところに、動きを止めるスイープからの露薙ぎ払い。これはもう、このタイミングと相手の傾向から、100% 当たるやろの精神で打ってるやつ。

〆の露払いとかやり過ぎなんだけど、鉄拳8は勢いで倒し切る場面も大事だから、やり過ぎやな~wって思いつつも勝てば官軍オールオッケーな状態。心の中ではリズム刻んでるはず。


感想戦 2-2

開幕露払いやら隼やら

05:11 下から失礼します

堅く勝ちたいなら開幕露払いとか、開幕合掌とか、はあんま打たないようにすべき技なんだけど、これは大きな大会かつ押している状況だから、あえての露払い。堅く取り返したいと思いかける相手の思考を刈り取る露払い。

さらにおもむろな初の隼。勢いをそのままに、押し返されないための一手。ロウで確反もジャブしか返せておらず、これでさらに心理状態を読み取れてしまう。

そしてスイープからの、今度は何もしないで間合いを調整。このスイープも安易に卍芟にしちゃうと初弾スカったりガードされて流れをわたすことになるヤツで素晴らしい。流雪カウンターは普通にコマミスと思われるが、コマミスで夢想移行までしちゃったから仕方なくのコンボ。と流れが完全に打ち寄せている状態。

冷静に堅くなったフリ

05:23 温めておきました地雷砲

ちょっと暴れすぎちゃったので、ここで再度の安定志向な御社崩し~潜り頭蓋と見せての地雷砲。ここまで潜り頭蓋がヒット2回・ガード0回で、存分に撒いた頭蓋はカウンターじゃなければ怖くない、ダウンさせられたら最後までもってかれかねない状況、となればもうしゃがまざるをえない、の必中案件でした。

コンボもあえて初弾ブレードじゃなく右パンチと、絶対に流れを切らないぞという意思が込められている。

第二次・混乱期

05:31 小競り合いになってしまう

ここから起き攻めは普通に終わり、相手もやるしかねぇモードに突入。迅雷剣にも最大確反も返ってきて、ヌンチャクだけは当たるわけにいかず、怖い状況。

ここまで出していなかった鬼薊~華輪などで流れを断ち切ろうとするも、収まる体力状況でもなくお互いにやるしかねぇのは変わらず。

からの華輪でレイジ発動しつつの、気合いでスライディングを捌いて直レイジアーツで終了かと思いきや、混沌としすぎてまたもや圧切始動へ。しかし、正しく 2RPRP4 から LP で止めたと思いきや、おそらく 3WP が 6WP に化けるという、ほぼ普段はありえないコマミスで混沌続行へ。

秋茜からド安定の 3LP、打つしかない 2RK を捌かれてフィニッシュ。

勝ち確定を2回目逃したわけだけど、まぁでもこんくらいは織り込み済みだよねきっと。トップクラスの彼らだからこのくらいで済んでいるとも言えるし、大事なのはこっからよっていうね。


感想戦 2-3

気合い入れ直しの紅葉蹴り

06:21 紅葉蹴り

で、さっきの取りこぼしを押し返すかのように開幕の紅葉蹴り。確反がなかったので、いったん様子見のスイープ1つして無刀へ。

ここに初見のフラッシュナックル・お願いディレイ付きがきて、冷静に強化ブレードで対処。さっきは取りこぼしたとはいえ、全体の流れはそう一気に変わることはない、という形。

展開速度に合わせた露払い

06:37 起き攻め

通常コンボ・通常起き攻めの、ノールック露払いがバーストにカウンターヒット。ゲーム展開も心臓の鼓動も早くなっているところ、見て確認してうんぬんでは遅いと判断したのか、の即打ち。

急にボール(CH)がきたのでコンボも斑鳩ではなく阿修羅斬になり、勢いでガードを安定してさせられる卍裏拳~震電、からのバースト打ちたそうだったし、このまま勢いでいってしまえの露払い。

ちょうどよく壁ギミックが発動したことで少し頭が冷えたか、日向砲で完璧なコンボ。からのここ一番の初見・石垣崩しを初見キャンセルしての鬼薊で倒せればラッキー、じゃなければ安全な華輪キャンセルでいったん退避。冷静にヌンチャクだけはガードして、ヒートスマッシュからの完全二択でフィニッシュ。もしガードされてもフラッシュナックルだけとはいえ、相手にヒート丸々残ってるからイッとけの精神込み。

キレイにもっていった形だけど、結構細かい初見技を引き出してきていて、少しだけギアチェンジしつつ方向性を外しすぎない、というのが見事にハマったといったところか。


感想戦 2-4

少し変則ギアに入れてみる

07:10 唐突なタイミングの技打ち

とりあえずのアッパーからジャブ系食らって、金打で返そうとして?からの阿修羅斬。シンプル前ダッシュからの落とされ。ここまでになかったタイミングの技打ちから、ここで決めきるためにあえてまたギアを変則気味にチェンジ。

これは失敗に終わったものの、吉光はずっと似たギアでいると巻き返されるので、大なり小なりギアを入れ替えて戦う必要がある。決まればイッキ、決まらなければ再度練り直しな、必要経費である。

で、経費を支払ってフルコンボもらったものの、回復可能ゲージ込みならまだ五分に近いので、全然致命傷ではない。

勝負寝っぱ

07:23 寝っぱから確定露払いへ

相手はヒート状態なので、受け身を取ろうが取るまいが、高確率でヌンチャクを振り回してくるが、ここであえての寝っぱ。そしてヒート状態から一気に決めたいところでスラッシュキックで飛び越しへ。

背面から下段起き蹴りをヒットさせれば、振り向きに対しては上下段ガード問わず露払いが確定するので、ヒットさせて安定の鬼薊1発止めで暴れを許さない。と、思いきやなんかスカって相手もパワクラが暴発。

からの確反~御社崩しにまた戻って、さっきは地雷砲だったので、それにも対応するべくバックダッシュを仕込むも、それをやると潜り頭蓋のガードが間に合わないのでヒット。さすがに壁との距離が怪しく斑鳩コースではなく安定の起き下段蹴りへ。

旋風剣・起き攻め

07:32 起き攻め

ダウン態勢的に、受け身をとって旋風剣を食らうか、寝っぱでタイミングを見計らうか、の状況でローリスクかつ攻め継続な如意戦輪3発へ。ここでコレはなかなか打てないが、日々の経験から弾き出した選択なのだろう。

そして旋風剣のよくある起き上がりヒットをしたが、タイミングが怪しかったので起き上がりガードを恐れて外法閃や九頭竜ではなく、その先を見据えたヒートバーストをチョイス。

起き蹴りを食らい、終盤の焦りもあってか逆方向に華輪してしまったが、逆にその位置を活用しようと勝負ダブルドラゴンが飛んできて、またもや確反~御社崩しからの今度はド安定の頭蓋が初のノーマルヒットし、〆の気合いがこもった生ローでフィニッシュ。もしガードされてドラゴンアッパーを食らっても、後ろが斜めの壁だからまだワンチャンス残し。

もしかしたら壁側に華輪したのは意図的で、自分の体力が多い場合は相手のコンボ距離が多いと減らされちゃうから、壁を斜めに背にすることで万が一の紛れに備えたかもしれない。


対戦動画を観る、ということ

こんな感じで細かくみていくと、選択の意図とか、組み立ての意図、とかが結構見えてくるわけです。まぁ本当のところはもちろんわかりませんけどね、もしかしたら全然違うことを考えているかもしれません。

ただ、こう言うとおこがましいところなのですが、自分は鉄拳7復帰から彼だけを参考にしているのもあって、対戦動画を次の選択を考えながら見ていると、かなりの頻度で気が合うんですよね。なので、本当はこうしたいんだろうけど、抑えて大舞台用に仕上げてるんだろうな、とか感じるし、表情も凄く良くて、今回は相当仕上げてきてんなってのが、いちファンとして期待感が高まったので、今回こういうことをしてみました。

プロ方面の対戦動画の観戦は、意図を汲み取るとか、確信もった行動の意味とか、あえてそうした理由とか、を考えながら見たうえで、いったん真似してみたり、じゃあ数値的にはどうだったのか、条件的にはベターだったのかベストだったのか、ってのを振り返ることでより我が物にしていけるわけです。

例えば、今回の動画だと、外法閃・吹雪・牛若・重ね介錯は1発も打ってないんですよね。相手がロウかつあの間合い・技打ちだから、外法閃と吹雪はおそらくマイナスに作用するかな?牛若は露骨な左横移動をしていなかったから有効そうだけど、それよりも御社崩しに頼っていたわけで、より安定した勝ちにつなげるための選択だったのかな?などなど。


あの領域で戦うことはないとはいえ、吉光に限らずいろんなプロの対戦を考えながらみて、参考に試してみるだけでも、徐々に強くなっていくというか、強くなった気になりつつ強くなるというか、

対戦動画の量は凄いし、プラクティスも充実しているしで、強くなりやすくなった一方で、周りも強くなりやすいので、こりゃ大変な時代ですよねと思いつつ楽しんでいるのでございます:-)

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